避難の判断となる情報
避難の判断となる情報には、気象庁などが発表する防災気象情報や都が土砂災害危険度情報システムで発表する情報があります。
警戒レベルを用いた防災情報とは
- 住民の皆さんが災害発生の危険度を直感的に理解し、的確な避難行動をとることができるよう、避難に関する情報や防災気象情報等の防災情報を5段階の「警戒レベル」を用いて伝えることになっています(令和元年6月より)。
- 「警戒レベル」は区市町村が発令する避難行動を住民の皆さんに促す情報に付与されます。「高齢者等避難」や「避難指示」、「緊急安全確保」などがあります。
- 「警戒レベル相当情報」は、住民の皆さんが主体的に避難行動等を判断するための参考となる情報です。土砂災害については、「土砂災害警戒情報」や「土砂災害危険度情報」があります。
- 土砂災害では、「警戒レベル4相当情報」(土砂災害警戒情報)で危険な場所から全員避難してください。
土砂災害警戒情報
土砂災害警戒情報は、大雨で土砂災害発生の危険性が高まった時、東京都と気象庁が共同発表する防災気象情報です。
No. | 項目 | 詳細 |
---|---|---|
1 | 発表時期 | 大雨警報発表後、土砂災害発生の危険性が高まった時 |
2 | 発表目的 | 区市町村長による避難指示等の判断等と都民の避難等の判断の参考情報のため |
3 | 発表単位 | 区市町村単位 |
4 | 発表者 | 東京都と気象庁 |
発表例
発表例
東京都と気象庁は、土砂災害警戒情報発表の目安として「土砂災害警戒避難基準雨量」を設定し、共同で監視しています。2時間先までのスネークラインが、土砂災害発生危険基準線(CL)を超過し、土砂災害発生の危険性が高まったとき、土砂災害警戒情報を発表します。
土砂災害警戒情報の留意点
土砂災害警戒情報は、降雨から予測可能な土砂災害のうち、避難指示等の発令が必要な土石流や集中的に発生するがけ崩れを対象としています。
外部リンク:土砂災害警戒情報・土砂災害警戒判定メッシュ情報|気象庁
土砂災害危険度情報と土砂災害警戒情報の発表
土砂災害警戒避難基準雨量の監視では、土砂災害危険度情報(1km)単位に、スネークラインが土砂災害発生危険基準線(CL)を超過するか監視し、スネークラインが2時間以内に土砂災害発生危険基準線(CL)を超過する見込みがある時は、今後の気象情報を総合的に勘案し、土砂災害警戒情報を発表します。
TP | :大雨特別警報(土砂災害)の土壌雨量指数基準 | ||
CL | :土砂災害発生危険基準線 | ||
KP | :大雨警報(土砂災害)の土壌雨量指数基準 | ||
CP | :大雨注意報の土壌雨量指数基準 |
土砂災害危険度情報
土砂災害危険度情報とは、1kmメッシュ単位に、スネークラインが土砂災害発生危険基準線(CL)を超過するか監視し、スネークラインと土砂災害発生危険基準線(CL)の関係から土砂災害発生の危険性を情報提供するものです。
災害切迫 | 実況で大雨特別警報(土砂災害)の土壌雨量指数基準(TP)を超過 | 警戒レベル5相当 | 土砂災害警戒情報の目安 |
危険 | 実況または予測で土砂災害発生危険基準線(CL)を超過 | 警戒レベル4相当 | |
警戒 | 実況または予測で大雨警報(土砂災害)の土壌雨量指数基準(KP)を超過 | 警戒レベル3相当 | |
注意 | 実況または予測で大雨注意報の土壌雨量指数基準(CP)を超過 | 警戒レベル2相当 |
※大雨の時は、周囲の状況や雨の降り方にも注意し、土砂災害警戒情報が発表されていなくても、危険を感じたら早めの避難をお願いします。
※指定緊急避難場所については、お住まいの区市町村へおたずねください。
注:画面は開発中のものです。実際の画面とは異なる場合があります。
「スネークラインと土壌雨量指数基準の関係(雨量判定図)」
- 1メッシュごとに60分間積算雨量(短期的な雨量の指標)を縦軸に、土壌雨量指数(長期的な雨量による指標)を横軸としたグラフを書きます。
そこに、現在までの降雨の実績、2時間後までの雨量予測により、1時間ごとの雨の状態をプロットします。
これをつないだ線を「スネークライン」と呼びます。 - 雨量判定図(スネークライン図)では、スネークラインと各土壌雨量指数基準(CP,KP,TP)および 土砂災害発生危険基準線(CL)の関係性を確認できます。
土砂災害危険度情報の留意点
- ①土砂災害危険度情報は、観測雨量・レーダアメダス解析雨量等に基づき現在及び今後の降雨水準の分布を、一定の条件に基づき算出し得ているものです。これらの情報には、観測誤差や解析処理の精度限界から、実際の降雨水準を正確に表現できない場合があります。
- ②土砂災害警戒情報に対する留意点と同様に、対象としている自然災害が土石流、集中的に発生するがけ崩れ災害であること、発生場所時間等を特定するものではないこと、予測困難な地すべりなどの現象を対象としていないことなどの留意事項も含まれます。