用語解説
- 雨量判定図(スネークライン図)
- 大雨警報
- がけ崩れ
- 地すべり
- 前兆現象
- 土砂災害
- 土砂災害警戒区域等
- 土砂災害警戒情報
- 土砂災害警戒判定メッシュ
- 土砂災害警戒避難基準雨量
- 土砂災害発生危険基準線(CL、Critical Line)
- 土壌雨量指数
- 土石流
- 避難指示等
- 高解像度降水ナウキャスト
- 60分間積算雨量
- レーダー雨量
雨量判定図(スネークライン図)
雨量判定図は土壌雨量指数と60分間積算雨量の2つをグラフ化したものです。 スネークラインと各土壌雨量指数基準(CP,KP,TP)および 土砂災害発生危険基準線(CL)の関係性を確認できます。
大雨警報
大雨によって、重大な災害の起こるおそれがある旨を警告して、気象庁が行う予報のことです。
がけ崩れ
雨で地中にしみ込んだ水分が土の抵抗力を弱め斜面が突然崩れ落ちる現象のことです。前ぶれもなく突然起こることが多く、スピードも速いため、人家の近くで起こると逃げ遅れる人が多く死者の割合も高くなります。地震が原因で起こることもあります。
地すべり
粘土などのすべりやすい層を境に、その地面がそっくりズルズル動き出す現象のことです。地割れで田畑や家が壊されたり、押し出された土砂や地面の移動のために、道路や建物が広い範囲で被害を受けます。
前兆現象
土砂災害の前に発生する、渓流や斜面などに現れる日常とは異なる現象であります。注意深く観察することで土砂災害の発生を早期に予測して避難に繋がることがあります。
がけ崩れの前兆現象 | : | がけにひび割れができる。小石がパラパラと落ちてくる。がけから水が湧き出る。湧き水が濁る。地鳴りがする。 |
土石流の前兆現象 | : | 山鳴りや立木が裂ける音、石がぶつかりあう音が聞こえる。川の水が濁り、流木が混ざり始める。腐った土の臭いがする。降雨が続くのに川の水位が下がる。 |
地すべりの前兆現象 | : | 地面に段差や亀裂が発生する。地面が陥没する。地面から水が噴き出す。井戸や沢の水が濁る。地鳴り・山鳴りがする。樹木が傾く。 |
土砂災害
土石流、がけ崩れ、地すべりなどの土砂移動を伴う災害のことです。
土砂災害警戒区域等
土砂災害防止法に基づき基礎調査を行い、土砂災害発生による危害の恐れがある土地を土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域として指定したものです。対象とする自然現象は、土石流、がけ崩れ、地すべりであります。
土砂災害警戒情報
土砂災害警戒情報は、大雨により土砂災害の危険度が高まった区市町村を特定し、東京都と気象庁が共同して発表する情報のことです。区市町村長が避難指示等の災害応急対応を適時適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断等に利用できることを目的としています。
土砂災害警戒判定メッシュ
土砂災害判定メッシュは、大雨警報(土砂災害)の土壌雨量指数基準や土砂災害警戒情報発表基準線、大雨特別警報の土壌雨量指数基準による土砂災害危険度情報の判定対象となっているメッシュのこと。土壌雨量指数及び降雨の実況・予測に基づいて、土砂災害発生の危険度を1kmメッシュ毎で表示します。
区市町村に照会の上、土砂災害の危険性の認められる地域に土砂災害警戒判定メッシュを設定します。
土砂災害警戒避難基準雨量
降雨による土砂災害発生の危険性を判断するため、定めた雨量のことです。設定手法には様々な方法があるが、東京都では連携案方式(*)を採用しています。(*:国土交通省河川局砂防部と気象庁予報部の連携による土砂災害警戒避難基準雨量の設定手法案(平成17年6月、国土交通省河川局砂防部 気象庁予報部 国土交通省国土技術政策総合研究所))
土砂災害発生危険基準線(CL、Critical Line)
土砂災害警戒避難基準雨量の設定において、土砂災害が発生しやすい降雨水準である領域と土砂災害が発生しにくい領域を分けるため設定する線のことです。東京都で採用する連携案においても対象とする土砂災害を捕捉可能な降雨水準を目安にCLを設定しています。
土壌雨量指数
気象庁で採用している土砂災害発生の危険性を判断するための降雨指標のことです。「実際に降っている雨量の解析値」を基に、「川などへ流出した量とさらに深い地下へ浸透した量」を引いた雨量をタンクモデル化し、各タンクの貯留量の合計を「土壌雨量指数」として作成しています。数値が大きいほど土砂災害や洪水など大雨による災害発生の可能性が高くなります。土砂災害警戒情報発表の監視にも使用しています。
土石流
大量の土・石・砂などが集中豪雨などの大量の水と混じりあって、津波のように出てくる現象のこと。流れの先端部に大きな石があることが多いため、破壊力も大きくスピードも速いので悲惨な被害を及ぼします。
避難指示等
「避難指示等」とは、住民の生命や身体に危害のおそれがあるとき区市町村の長が発表する情報で、住民に避難所などへの避難を促します。
高解像度降水ナウキャスト
気象レーダの観測データを利用して、250m解像度で解析したものです。気象ドップラーレーダの観測データに加え、気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国の雨量計のデータ、ウィンドプロファイラやラジオゾンデの高層観測データ、国土交通省レーダ雨量計のデータも活用しています。
外部リンク:高解像度降水ナウキャスト|気象庁
60分間積算雨量
60分前から現在までの雨量を積算したもの。土砂災害警戒情報発表の監視にも使用しています。
レーダー雨量
電波(マイクロ波)を発射し、半径数百kmの広範囲内に存在する雨を観測する気象レーダーより、降水量分布を1km四方の細かさで解析したものです。
外部リンク:レーダー・ナウキャスト|気象庁